噛み合わせについて
「噛み合わせ」は複雑な要素で成り立っています
人間の顎は、上顎は頭蓋骨に固定され、下顎は複数の筋肉に よって頭蓋骨からつり下がっています。これらの筋肉が動き、顎の関節を中心にして顎が動くことによって「噛む」という動作が行われます。
つまり「噛み合わせ」には、歯、筋肉、顎関節など色々な要素が関係しているので、そのぶんトラブルもおきやすくなっています。また、人間の顎関節は前後左右に動く複雑な構造をしているため、そういった点でもトラブルがおきやすい部分であるといえます。
正常な噛み合わせでは、普通、上の歯1本に対し下の歯2本がかみ合います。
完璧にきれいなかみ合わせでなくても、日常生活に支障がなければ気にする必要はありませんが、噛み合わせは見た目だけではなく様々な部分に影響してきます。咀嚼など顎の状態に関することや発音、姿勢などの問題で、もし気になることがあればご相談ください。
不正咬合によって歯を失う場合があります
上下の歯が上手く噛み合っているか、下顎の動きに調和しているか、お口の中や顎関節、筋肉、全体を1つの臓器としてとらえて管理する必要がございます。
噛み合わせが悪いと、身体に影響があるだけではなく、食べ物が歯と歯の間に挟まり、歯垢が溜まりやすく、むし歯や歯周病になりやすくなってしまうので、歯を失うリスクも高くなります。
力のバランスが崩れることによる様々な影響
- 歯の摩耗
- 歯はほとんど休みなく毎日ぶつかり合って使用しているため、適切に使用していても60歳くらいには1mm程擦り減っています。個人差はありますが、急速に歯を摩耗してしまっている場合がございます。それは就寝中の歯ぎしりです。
- 知覚過敏
- 知覚過敏とは、歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物や甘いもの、風にあたった場合に歯に感じる一過性の痛みで、むし歯や歯の神経の炎症などの病気がない場合にみられる症状のことをいいます。
- アブフラクション
- アブフラクションとは、噛み合わせの力が原因で起こる歯質の欠損のことで、睡眠中の歯ぎしりや歯を横に動かしたときに上下の歯が強く接触することにより歯にたわみが発生してエナメル質と象牙質の境目付近の歯質が細かく欠けてしまう現象のことをいいます。
- 歯の破折
- 歯ぎしりや食いしばりは、無意識の行動のため、歯に強い力が常にかかります。そのため、神経がある歯でも歯が割れてしまうことがあります。
- 歯の位置異常
- 噛みしめ癖があると奥歯の歯槽骨の発育を抑制してしまうので、奥歯の高さが低くなってしまい、前歯の噛み合わせが深くなったり、前歯の唇側の傾斜が強くなってしまいます。成長期には顎顔面の骨格の形成にも影響を及ぼしてしまいます。
- 歯周組織の損傷
- 日常の噛み合わせの力による、歯、歯茎、歯茎を支えている骨、顎の関節が負傷することを歯周組織の損傷(咬合性外傷)といいます。歯並びや噛みあわせが関係しており、バランスよく歯に負担のかかりにくい歯並びであれば症状が出ることも少ないです。
- 修復物の破損
- むし歯の治療を行った際に、セラミックなどの綺麗な詰め物や、被せ物を入れても、そこに負荷がかかってしまうと、割れたり欠けたりしてしまうことがございます。
- その他身体への影響
- 他にも、口が開かない、肩が張る、顎が痛い、舌が痛い、腰が痛いといった身体への影響の一因になってしまうこともあります。
歯に加わったメカニカルストレス
(機械的な刺激)は、歯だけではなく
多くの関連諸器官に影響を及ぼします。
噛み合わせのチェックを行いましょう!
当院では噛み合わせのチェックを行っています
噛み合わせは日々の生活週間で変化しております。また、治療によっても変化いたします。当院では、今まで多くのケースの患者様の噛み合わせをチェックして得た知識を用いて、様々な角度から患者様の噛み合わせの状態をチェックいたします。
噛み合わせの圧力の測定結果